「なんで私ばっかり祝儀を払い続けないといけないの…?」
自分は結婚する気ないのに、将来このご祝儀が返ってくることもないじゃん!
そんなモヤモヤを抱えている人、意外と多いと思いませんか? 昔ながらの「おめでたい席には祝儀が常識」という価値観が根強い日本。だけど近年は“生涯独身”を選ぶ人や、そもそも結婚という制度にピンとこない人も増えています。それでも「友達や同僚に誘われたら行かなきゃ角が立つし…」と、イヤイヤながらご祝儀を包むのは正直きついですよね。
そこで今回は、結婚願望がない人たちが抱える「祝儀に見返りゼロなんですけど?」という不公平感やモヤモヤをテーマに、どうやってこの“結婚式問題”と付き合っていけばいいのかを考えてみました。「こんなの絶対行きたくなーーい!」という感情を少しでもやわらげるヒントになれば嬉しいです。
結婚する気がない人が感じる“不公平感”
「払うだけ、返ってくる見込みナシ」の不安と苛立ち
多くの人が結婚式のご祝儀を払うとき、「いつか自分の番が来たら、そのときお祝いしてもらえるだろう」と考えがちです。いわば“相互扶助”の関係ですよね。
だけど、そもそも「私は結婚しないつもりなんだけど…」という人にとっては、祝儀を渡すだけで回収できる見込みがゼロ! つまり払い損感が半端ないわけです。
祝儀を出しても、未来の自分の結婚式でリターンを得るチャンスがない――こんな状況で次々に呼ばれたら、さすがに「もう勘弁して!」と言いたくなるのも当然じゃないですか? ましてや結婚式に行くたびに数万円ずつ飛んでいくのに、自分は何も得られないなんて…泣くに泣けない地獄です。

多様化する「結婚したくない」理由
一昔前なら「結婚は当たり前」とされていましたが、今は価値観が多様化しています。キャリア重視で仕事を優先したい、家族を持つリスクや経済的負担を避けたい、あるいは単純に“ひとりで生きる自由”を謳歌したい。そういう人が増えてきたんですよね。
「結婚という制度そのものに魅力を感じない」「ひとりで十分幸せ」って思っているのに、なぜか周りから「いつかは結婚するでしょ?」と無言のプレッシャーをかけられる。そして自分は結婚しないくせに、他人の結婚式には祝儀持って参加しろと…。不公平感を抱かずにいられるはずがありません。
実際どれくらい増えてる? 未婚・非婚化の現状
生涯未婚率の上昇
国の統計データをちらっと見ると、年々「生涯未婚率」が上がっているのは事実です。生涯未婚率とは、50歳までに一度も結婚したことがない人の割合を示すもの。数十年前に比べてかなり高い数値になっています。男性も女性も、一定数の人が“結婚しない”道を選択し、それがもはや珍しくない世の中なんですよね。
晩婚化や挙式離れの傾向
加えて、晩婚化も進んでいます。「仕事が忙しくてタイミングがない」「独身の気楽さが手放せない」という理由で結婚が遅くなり、そもそも挙式しないカップルも増加中。フォトウェディングや家族挙式など、小規模ですませる人も珍しくありません。
にもかかわらず、“ご祝儀3万円”が当たり前みたいな風潮だけは昔のまま。結婚する人が少なくなる一方で、「気の進まない人でも呼ばれたら断りにくい」という同調圧力は依然として残っています。
ご祝儀に対して抱く様々なモヤモヤ
「払うだけで、自分は一生もらわない」不満
先ほど触れたとおり、「自分には返ってくる予定がないのに、なぜ私はどんどん払わなきゃいけないの?」という不満ですね。とくに20〜40代の独身層の中には、既に何回も友人や同僚の挙式に呼ばれ、相当な額を包んできた人もいるはず。ほかにも旅行や趣味に使いたかったお金を、気乗りしない祝儀に回すのは本当にストレスです。
「断りづらい」という日本特有の同調圧力
結婚式の招待って、「行きたくないから断るね」では済まされない空気があるんですよね。相手に直接言えたらまだラクだけど、よほどの仲じゃないと無理。しかも断ると「祝う気持ちがないのか」なんて思われかねないのがキツい…。「忙しい」「お金がない」と言っても、心の中では「ケチだなこいつ」「でもお祝いごとでしょ?」と思われるんですよね。
「疎遠な相手でも誘われる」→さらなる憂鬱
めちゃくちゃ親しい間柄ならまだしも、「昔同じ部署だった人」や「数年間ほぼ連絡がなかった友人」から急に招待状が来るパターン…。正直「誰だっけ?」レベルの相手から誘われることもあり、そのたびに「お祝いしなきゃ人でなし扱い?」とモヤモヤが増していくのが現実です。
どう付き合う? 3つのアプローチ
アプローチ1:角が立たない断り方を身につける
「もうご祝儀文化に乗りたくない! 結婚式なんて行きたくない!」と心底思っているなら、最初から断るのも一つの方法です。ただし、その際は角が立たない理由づけが大事。たとえば、
- 家族の事情や体調不良を理由にする
「身内の体調が思わしくなくて…」や「どうしても外せない用事があり…」など、“やむを得ない感”を出す。 - 遠方や仕事の都合を強調する
「出張のスケジュールと重なってしまった」「交通費や時間が厳しくて…」など、出席自体が難しい状況をアピール。
ウソも方便、という言葉もありますが、あまりに誇張した理由だと後々バレるリスクもあります。もっとも無難なのは「家庭の事情」で押し切るパターンでしょう。
以下の記事で詳しい断り方を解説しています。

アプローチ2:ご祝儀の代わりにメッセージや小さなお祝い品で気持ちを伝える
金銭的な負担が重い、あるいは純粋に「お金を出したくない!」という場合は、現金以外の形でお祝いを表現する方法もありです。何か簡単なプレゼントや手紙を用意して、「結婚式には行けなくてごめんね。でも本当におめでとう!」と気持ちだけ伝える。
相手によっては「えっ、祝儀は?」と怪訝に思う人もいるかもしれませんが、そこで大切なのは「お祝いする気持ちがあるんです」とアピールすること。金額よりも心のこもった言葉やプレゼントのほうが嬉しいと思ってくれる人もちゃんといます。形式ばかりに囚われず、あくまで“自分らしい祝福”を貫くのもアリですよ。
アプローチ3:ご祝儀を出す時は割り切る
「どうしても断れないし、相手が大切な友人やお世話になった人なら、ご祝儀だって仕方ない!」と割り切ってしまうのも手。お金を払うからには「損している」という意識が強まってしまうかもしれませんが、「これは社会的慣習なんだ」と開き直ることが意外と精神衛生上ラクだったりします。
「自分の大切な人が喜んでくれるなら、数万円くらいしょうがないか」「あれこれ考えてストレス溜めるより、サクッと払って楽しんだほうがマシ」――そんな“割り切りマインド”を身につけると、不思議と心が軽くなることもあるんですよね。
新しい形? “ご祝儀なし”や“会費制”の式が増えるかも
ゲストに負担をかけない結婚式が増加中
最近は、「大勢のゲストを呼んで豪華な式を」というより、「親しい人たちだけを招いて気軽なパーティをしたい」「会費制で、来やすい式にしたい」というカップルが増えているそうです。特に若い世代は費用面も考えて、少人数婚や会費制などを取り入れる傾向が強まっているとか。
これならゲストも高額な祝儀を求められないため、結婚する気がない人にとっても参加のハードルが下がりますよね。さらに「フォトウェディングだけで済ませる」「入籍のみで式はしない」など、さまざまなスタイルが広まっているのも確かです。
“結婚しない派”が参加しやすい空気づくり
そもそも、結婚式って新郎新婦の自己満足だけじゃなく、ゲストへの“おもてなし”が大切なはず。それなのに、呼ばれる側が「祝儀地獄」でうんざりしているのは、ある意味“おかしな構造”とも言えますよね。今後はさらに未婚率が上昇すれば、“ご祝儀なし婚”や“もっと気軽に出席できるパーティスタイル”が主流になる可能性もあるかもしれません。
まとめ
結婚願望がない人が増えつつある時代なのに、昔ながらの「祝儀3万円が当たり前」という文化がいまだに根強いのって、やっぱりモヤッとしますよね。しかも自分が結婚する予定がなければ、払う一方で見返りゼロ…。正直「何その不公平システム! こんな苦行、絶対やりたくなーーい!」と叫びたくなるのも当然です。
しかしながら、社会的慣習としてまだまだ根付いているのも事実。「友人や職場の人と今後も良好な関係を続けたいからこそ、仕方なく出席する」という選択肢もあれば、「いやもう無理、うまく断る方法を身につけて遠慮なく欠席する」という生き方もあります。
要は、「自分の生き方・価値観に合った形で、結婚式に付き合うかどうかを決める」ことが大切です。たとえ「お金がもったいない」と思っても、大切な友人が本当に喜んでくれるなら、それはそれであなたの心の一部を満たす“投資”になるかもしれません。一方で、それが苦痛しかないのなら、うまく断って自分の時間とお金を守るのもアリ。
「自分が結婚しない(できない)からと言って、周りの結婚ラッシュに振り回されるなんておかしい」と感じるのは当たり前。あなたのその気持ち、ちゃんと正当な理由があります。自分だけのルールを持って、必要以上にストレスを抱えないようにしたいですね。
今後、さらに未婚や非婚の人が増えれば“ご祝儀文化”も緩やかに変化していくかもしれません。「払うばかりで戻ってくる見込みがない」なんて不公平を感じている仲間は少なくないです。だからこそ、周囲に流されるのではなく、「私はこういう考え方だから、このスタンスで行くよ」としっかり伝えることが大事です。どうかあなたらしい選択で、このモヤモヤを乗り切っていきましょう!
コメント