結婚式は人生の大切なイベント。でも、どれだけ祝いたい気持ちがあっても、事情やスケジュールの都合、お金がないから行きたくないなど、出席を断るケースがあります。
そこで今回は、「結婚式の出席を断る」選択肢をとらざるを得ないときに、できるだけ角が立たないように伝える方法を解説します。
文例テンプレを使って、円満に気持ちを伝えてみましょう。ポイントは、「相手を思いやる言葉」をまず伝えた上で、「断る理由」を簡潔かつ誠実に示すことです。
【友人向け】カジュアルだけど誠実さを忘れない文例
欠席の連絡 例文
結婚おめでとう! 招待してくれて本当にありがとう。〇〇から連絡をもらって嬉しかったよ。
でも、実はどうしても都合がつかなくて、残念だけど出席が難しそうです。
おめでたい席に参加できないのは心苦しいけど、離れていても応援してるからね。
落ち着いたら改めてお祝いさせてね!
- 「ありがとう」「嬉しかったよ」とポジティブな言葉で始めることで、相手が自分のことを気にかけてくれたことへの感謝を伝えます。
- 理由は深く掘り下げすぎず、サラッと伝えるのがポイント。
- 相手に「気を使わせないための配慮」と「無理をしていないんだな」という安心感を与えます。「落ち着いたら改めてお祝いさせて」という形でフォローの気持ちを示すと、相手にも「次に会うときが楽しみ」と思ってもらいやすいです。
結婚おめでとう!招待状、すっごく嬉しかったよ。
でもごめん、ちょうどその時期に仕事の研修が入ってしまって、どうしても休みが取れないんだ。
お祝いの場に行けないのは残念だけど、ふたりの門出を心から応援してる!
落ち着いたら改めてお祝いさせてね。
- 招待状を受け取った喜びを強調しつつ、断らざるを得ない理由を簡潔に。
- 「本当に行きたいけれど、外せない用事がある」という誠実さを伝え、最後に「またお祝いをしたい」という気持ちでフォローしています。
結婚おめでとう!ついにゴールインなんだね。
本当に行きたい気持ちでいっぱいなんだけど、その週は用事が重なっていて、出席が難しそう…。
当日は行けないけど、今度ふたりにプレゼント渡したいから、都合が合うときにご飯でも行こう!
- 「本当に行きたい」という気持ちを強調してから、用事の理由を伝えます。
- 「プレゼント渡したい」「ご飯でも行こう」という具体的なフォローがあると、「欠席=絶縁」ではなく「別の形で祝う」雰囲気を作れます。
「友人に断る」とはいえ、相手との親密度や普段のやり取りの“距離感”はさまざま。ここで挙げた文例をベースにしつつ、相手が不快にならず、むしろ『しょうがないね』と理解してくれるような表現にアレンジしてみてください。
- 最初にお祝いの言葉で前向きな気持ちを伝える
- 断らざるを得ない理由を端的に述べる
- 相手をフォローするフレーズで結ぶ
断りやすい用事の例
それは流石に無理だよね…となるような用事の例です。
- 自分や家族の手術・入院が予定されている
- 海外赴任・海外留学中で当日の帰国が難しい
- 葬儀や法要など(一回忌など)と重なる
※断るために予定をでっち上げた場合は当日SNSなどに関係のない投稿をしないように注意!
親友・友人向けの断りについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ!

【親戚向け】目上にも失礼のないフォーマル調

親戚向けの結婚式招待のお断り文章例
ご結婚おめでとうございます。
このたびはご招待いただき、本当にありがとうございます。
せっかくお声掛けいただいたのですが、やむを得ない理由により当日は伺うことができません。
ご両家の末永い幸せを心よりお祈りしております。
後日、改めてお祝いをさせてください。
- 親戚関係の場合、目上の方へも回覧される可能性がありますし、家族間で話題になることもあります。
- 丁寧な言葉づかいで、まずは招待へのお礼を述べるのがベスト。「当日は伺うことができません」と控えめに表現しつつ、失礼でないように理由をさらりと伝えましょう。
- 最後は「末永い幸せ」「改めてお祝い」という言葉で結び、こちらも相手の門出をしっかり祝福している姿勢を見せると角が立ちません。
親戚関係は理由をでっち上げにくい
親戚関係は距離が近く、場合によっては予定の嘘が通りにくい場合が多いです。中途半端に理由を説明せずに断りをいれるほうがスムーズです。
もし、断りの理由をでっち上げる場合は親戚に詳細を掘り下げられにくく、なおかつ重要度の高い用件を意識したシチュエーションづくりがポイントになります。
いくつか断りの理由として説得力のある理由を考えてみました。
「職場主催の大規模プロジェクトイベントと日程が丸かぶり」
- すでに数か月前から企画されていて、自分が主要メンバーとして当日どうしても抜けられない。
- 大掛かりな社外発表会や展示会があり、入場者が多く責任重大。
- 「職場の顔」として立たなければいけないため、日程の融通もまったくきかない。
このように「自分が重要な役割を担っている」「会社全体の行事であり、個人都合での変更は不可能」とすれば、親戚も「社会人として大事なら仕方ないね」と納得しやすくなります。仕事の機密事項も絡むため、あまり詳しく説明する必要がなく、バレにくいのも利点です。
「会社の意向で強制参加の専門研修と重なった」
- 年に一度だけ開催される非常に貴重な研修で、社内で受講が義務付けられている。
- 全日程通しで参加しないと修了証明が出ず、業務にも影響が出る。
- 社費(会社負担)で受講するため、キャンセルすると会社へ大きな損失が出る可能性もある。
「研修」は社外開催なら場所や詳細を聞かれても、外に漏れることのない情報なのでごまかしやすいです。さらに「出席しなければ資格を失う」といった設定も加えれば、親戚としても「そこまで大事な研修なら断れないよね…」と理解してくれやすくなるでしょう。ーズです。詳細を聞かれても「試験内容は仕事に関わる内容」「本当に必須だからどうしても外せない」と押し切りやすく、深追いされにくいでしょう。
「当日が配偶者サイド(または別家系)の結婚式・法要と完全に重なる」
- 夫(妻)の親族の結婚式、あるいは一周忌法要などが別日にずらせない。
- そちらは配偶者が主役級(親族代表)であり、自分も出ないわけにはいかない。
- 親戚同士でも「配偶者側」のことは把握しきれない場合が多く、詳細を聞かれても「相手方なので…」と説明可能。
冠婚葬祭は「家族行事」かつ「変更不可」という雰囲気が強いため、親戚でも「さすがにそっちを優先するしかないよね」と納得しやすいものです。「配偶者の実家側の親族だから、詳しくは自分も分からない」という表現で細かい詮索をかわすのも手。
【会社関係:同僚、先輩、上司、取引先】丁寧かつ簡潔に
会社関係の場合は親戚関係と異なり、仕事を理由に断ることはできません。
逆に、プライベートな「家族」や「健康」などの理由を使って断るのがおすすめです。
会社の先輩の場合
○○さん、このたびはご結婚おめでとうございます。
ご招待いただき、大変うれしく思います。
ただ、当日は以前から予定していた検査があり、
どうしてもキャンセルや日程変更が難しいのです。
直接お祝いできないのは本当に残念ですが、
後日あらためてお祝いをお渡ししたいと思っております。
どうぞ素敵な一日となりますように。
- 先輩に対しては、「失礼にならない程度」の丁寧さと「お祝いの気持ち」をしっかり示すことが大切。
- 「以前から予定していた検査」はプライバシーに関わるため、深く詮索されにくい理由。日程変更がしにくいニュアンスを出すことで「仕方ないね」と相手に思ってもらいやすいです。
- 「検査の詳細」までは触れず、健康上の都合でやむを得ないという空気を出すのがポイント(もしその日が平日であれば会社も休みましょう)
仲の良い同僚の場合
○○さん、結婚おめでとう!
招待状もありがとう、めちゃくちゃ嬉しかった。
でもごめん、その日は実家の用事と重なってて、
どうしても行けそうにないんだ…。
直接お祝いできないのは残念だけど、式が終わったら写真見せてね!
後日、改めてお祝いさせてもらいたいから、
落ち着いたらランチでもご馳走させてよ!
- フランクな言葉づかい: 「すごく嬉しかったよ」「どうしても行けそうにないんだ」など、普段の関係に合わせて。
- 理由はサラッと: 「実家の用事」とだけ伝えて深掘りされるのを回避。詳しく話す必要はなく、軽めに伝えます。
- 次につなげる約束: 「ランチでもごちそうさせて」「写真が見たい」など、結婚式後を楽しみにしている気持ちを示せば、断りのネガティブ感を和らげられます。
もし同僚との仲がそこまで良くない場合は先輩のパターンと同じ感じでOKです。
上司向けの例文テンプレ
○○部長、このたびはご結婚誠におめでとうございます。
ご招待いただき、たいへん光栄に存じます。
しかしながら、当日はやむを得ない事情があり、
残念ながら式に伺うことが叶いません。
一生に一度の大切な日であるにもかかわらず、
ご期待に沿えず誠に心苦しく思います。
後日あらためてお祝いをさせていただければと存じますので、
どうぞ末永いお幸せをお祈りいたします。
ポイントは「こちらの力だけではどうにもスケジュールが動かせない」「詳細がプライバシーや守秘義務に関わるので深堀りしにくい」理由を選ぶこと。
自身の理由(仕事、健康、試験)などは上司からは嘘がバレやすいのでおすすめしません。
詮索しにくく、内容がわからない「家族」や「親族」を理由とするのが無難。
やむを得ない事情の例
- 家族の手術
- 親族の結婚式
- 子どもがいる場合は子どもの関係
取引先の場合は注意が必要
結論から言えば、取引先からの招待であっても、やむを得ない事情や諸般の都合があるならば断って構いません。ただし、その際は一般的な「友人や同僚へのお断り」とは異なる配慮が必要です。ビジネス上の関係性に悪影響を及ぼさないためにも、以下のポイントを踏まえて検討してみてください。
取引先から招待を受けるケースとは
- 親密な個人レベルの付き合いがある
- 長年の取引で個人的にも親交が深い
- プライベートでの交流がある
- 会社同士の付き合いを重視した慣習
- 上層部や役員レベルでの招待
- 取引先の社長や重役のお子さんの結婚式に招かれる
このような場合、たとえ結婚式そのものがプライベートなイベントでも、ビジネス上の立場やメンツが絡むことがあります。出席を断るときには通常以上に注意が必要です。
断る際に考慮すべきこと
- ビジネスへの影響度
- 相手先が重要顧客や長期取引先であるほど、欠席の連絡による印象には気をつけましょう。
- 断る理由があまりにも軽いと「取引先を軽視しているのか?」と誤解される可能性があります。
- 結婚式以外でフォローできるか
- 欠席する代わりに、お祝いの品や祝電を用意する
- 式の後日、あらためてご挨拶や食事の機会を設ける
- 相手の意図を汲む
- 本当に「来てほしい」と思っている場合と、「形式的に招いているだけ」な場合がある
- お互いの距離感(ビジネス重視か、個人的な親交か)によって対応を変える
- やむを得ない理由は十分か
- たとえば「公的な手続き」「どうしても動かせない家庭事情」など、仕方ないと思ってもらえる理由を伝える
- 仕事上の都合を理由にする場合は、日程変更不可能な締め切りや出張など、断固動かせない前提で説明する
具体的な断り方の例
○○様
このたびはご結婚、誠におめでとうございます。
お招きいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
しかしながら、(※やむを得ない理由)により当日は出席がかないません。
本来であれば直接お祝いを述べたいところ、大変心苦しく存じます。
後日、改めてお祝いの品をお贈りさせていただきたく存じますので、
どうぞ末永いご多幸をお祈り申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
○○株式会社 △△部 □□
- 相手を敬い、結婚式自体を「大切な日」と認める文章を入れる
- やむを得ない理由を端的に伝え、“軽々しく欠席”の印象を与えない
- 「後日、お祝いを改めて……」とフォローを入れることで、ビジネス上の関係を維持する
欠席後のフォロー
取引先からの結婚式招待を断る場合は、その後の対応が非常に重要です。
- お祝いの品や祝電を用意する
- 結婚式当日に祝電を送る
- 品物を手配する場合、結婚式より前に届くように手配すると好印象
- 後日改めて直接会う機会を作る
- 結婚式から少し落ち着いたタイミングで、ランチやお茶など
- その際に「改めておめでとうございます」と直接伝える
- 社内・社外とも情報共有
- 同じ取引先と付き合いがある社内の他部門にも「今回はやむを得ず欠席した」旨を共有すると、波及的なトラブルを防げます
可能であれば上司などに代わりに出席してもらうなどしたほうが良いでしょう。
「出席は可能だけど、お金の問題で欠席したい」という場合、会社にお願いして出勤日扱いとしてもらい、御祝儀も会社に用意してもらい結婚式に出席することも検討してみてください。
結婚式の断り文章の作り方まとめ
最後に断り文章を作るポイントを纏めます。
1. 最初は素直に「おめでとう」を伝える
いきなり「その日は都合が悪くて……」と入るのはちょっと冷たいですよね。
まずは「ご結婚おめでとう!」と、相手を祝福する言葉をはっきり伝えましょう。
「結婚式なんて……」なんて思っていたとしても、相手にとっては特別な日。そこを素直にリスペクトしてあげるだけで、印象はずいぶん変わります。
2. 理由は短く・でもやむを得ない感を出す
次に欠席の理由ですが、ここは「それなら仕方ないよね」と思ってもらえるように簡潔に伝えるのがコツ。
たとえば家族の法事や法的な手続き、事前から決まっている手術日など――要は、「自分がどうにかできるレベルを超えている」ものをサラッと挙げるのがベストですね。
あまり詳細に説明しすぎると逆に相手が気を遣ったり、「本当はどうなんだろう?」と疑われたりすることもあるんです。程よい長さをキープしましょう。
3. 関係性別に使い分ける
友人や親しい知人の場合
カジュアルでも問題ありません。むしろ日頃から仲がいいなら、「ごめんね、すごく行きたいのに、この日だけは外せなくて……」と気持ちをストレートに表現するほうが相手にも伝わりやすいですよね。
ついでに「写真いっぱい送って!」とか「今度お祝いランチさせて!」とか、後日に繋がる約束をチラッと提案するだけで、断るときの罪悪感も軽減されます。
親戚関係の場合
目上の方や、家族で集まる場面が多いなら、丁寧な言葉遣いが無難。「ご両家の末永いお幸せをお祈りしています」と締めるだけで、印象はかなり柔らかくなりますよ。親戚は意外と根回し(?)が早いので、早めの連絡と礼儀正しさが超重要。
会社関係(上司・先輩・取引先など)
プライベートな理由でも、きちんと「やむを得ない感」を伝えないと、「仕事で忙しいからなんじゃ?」と邪推されがち。たとえば「その日は家族の法要に立ち会わなければならない」など、ちょっと踏み込まれにくい理由をさらっと示すといいです。
特に取引先だと「欠席? うちのこと蔑ろにしてないよね?」と勘繰られないよう、後日お祝いをお渡ししたり、きちんとフォローしたりするのが大事ですよ。
4. 文例はこんな感じでOK
「〇〇さん、この度はご結婚おめでとうございます!
せっかくお招きいただいたのに恐縮ですが、(やむを得ない理由)で式当日どうしても伺えません。
本当に残念ですが、落ち着いたらあらためてお祝いさせてくださいね。
素敵な一日になりますよう心から祈っています!」
この流れで、(おめでとう)→(理由)→(残念な気持ち)→(後日のフォロー)→(祝福の言葉)を押さえるだけ。短い文章でも、ちゃんと伝わります。
5. 忘れがちだけど、一番肝心なのは「断ったあと」
欠席を知らせたら、それで終わり……と思いきや、実はその後がかなり重要。
- 結婚式の前に「お祝いの品」や「祝電」を贈る
- 式が終わったら相手に声をかけて「どうだった?」と労をねぎらう
- 会社関係なら、社内の関係者へも「今回こういう理由で行けない」ことを共有しておく
こうしたフォローをしておくだけで、「あ、この人ちゃんと気持ちを込めてくれてるんだな」と相手に伝わるんです。逆にそれがないと、「あれ? 結局なんだかちょっと冷たいかも?」と誤解を招くこともあります。特に会社関係や親戚なんかは噂が回りやすいので、早めのアクションをおすすめします。
無理せず、でも相手を大切に思う気持ちは忘れない
結婚式って、新郎新婦にとっては「来てほしい人たちと一緒に最高の思い出を作る場」なんですよね。でも、もちろんゲスト側にも都合はあります。行きたくても行けないなら、どうしても仕方ない。だけど、「断る」という選択肢をとるなら、一言ひと言に相手へのリスペクトを込めることを忘れないでください。
- 最初に祝福(ポジティブな気持ち)
- シンプルでやむを得ない理由
- 残念さと申し訳なさ
- 後日のフォローの約束
この4ステップをしっかり押さえて、なるべく角が立たないお断りを目指しましょう。結局は“気持ち”が大事なんですよね。きっとそれさえ誠実に伝われば、相手も笑顔で「そっか、また改めて会おうね!」と言ってくれるはずです。ぜひ、試してみてください。
ちなみに、結婚式に出席できない理由がまともなものであれば正直に断るのが一番です。

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